ネットワークとLAN・WAN
この図はパソコン2台をケーブルでつなげたもので、これも立派な情報通信ネットワークです。なお、以降では情報通信ネットワークを省略してネットワークと表記します。
LAN・WAN
ネットワークは規模や特徴に応じた名前がつけられています。その中で特に重要なLANとWANを紹介します。
LAN[ラン](Local Area Network)は「1つの建物の中などごく小さい範囲のエリア(ローカル)で、私的に使うために自分で構築・所有するネットワーク」のことです。ケーブルを使って通信するものを有線LAN、電波で通信するものを無線LANと呼びます。有線LANはケーブルの中をデータが通るので、安定したスピードがでますが、ケーブルがつなげないと使えません。場所によってはケーブルが届かないこともあるでしょう。一方で無線LANは電波を使うので、環境によってスピードが出なかったり、不安定になったりしますが、電波が届く範囲内であればどこでも使えるというメリットがあります。
WAN[ワン](Wide Area Network)は「建物、市、県、国をまたぐような大きさで、専門業者(回線事業者)が所有し、サービスとして提供するネットワーク」のことです。地理的にはなれた2つのLANをつなげるときなどに利用します。これに加えて、LANの対義語、つまり「LANではない側」という意味でも使われることがあります。
家庭におけるLANとWAN
家庭では、インターネットを利用するためにパソコンをネットワークにつなげることがほとんどです。詳細はインターネットで説明しますが、回線事業者(回線キャリア)に申し込むとインターネットに繋がる機械が家に設置されます。その機械からパソコンまでは各家庭で構築する必要があります。この各家庭で構築する部分がLANになります。逆に機械からインターネット側は「LANではない側」という意味でWANと呼びます。
企業におけるLANとWAN
企業では、地理的に離れた拠点同士で通信するためにWANが使われます。ここでは東京と大阪の2拠点を持つ会社を考えます。まず、東京と大阪にそれぞれLANを構築します。そして、回線事業者に東京と大阪の間をつなげるWANサービスを申し込みます。こうすることで地理的に離れた2つの拠点間で通信が行えます。
その他の名前
LAN、WAN以外にも、MAN、CAN、イントラネット、エクストラネットなど、様々な呼び方をされるネットワークが存在しますが、家庭でネットワークを使う分には聞くことはないと思います。もし出てきた場合は、本記事では解説していませんので、他のサイトを参照してください。